相撲ブーム 入門者も増加
大相撲のブームは、古くは寛政時代の黄金時代から始まりますが、どの時代でも人気力士を中心にして注目されていました。人気力士に憧れる子供は、やがては相撲の世界で成功することを志すようになりました。
栃若時代の終焉とともに登場したのは、甘いマスクと端正な体型が特徴の大鵬で、ライバルの柏戸ととも人気を集めました。子供が好きな物の代名詞として、巨人、大鵬、玉子焼きという流行語が生まれた時代でもあります。この時代には、大鵬の活躍に魅了されて入門する力士も少なくなかったのです。
相撲ブームは輪湖時代にも続いて、入門者の動向にも影響を与えました。北の湖はあまりにも強すぎるために、人気は大関の貴ノ花のほうが勝っていました。貴ノ花の人気は凄まじく、北の湖に勝利して初優勝を果たしたときには、座布団の大乱舞になったことで有名です。当然ながら、この時代も貴ノ花などの人気力士に憧れて入門した力士が少なくありませんでした。
平成の時代になると、昭和63年初土俵の若貴兄弟が絶大な人気を集めるようになったことで、入門者の数が急増しました。舞の海のように、頭部にシリコンを注射して新弟子検査を受けた力士が注目された時代でもあります。