大相撲の力士の引退は自分の気持ちとの戦い

回想的取り組み

大相撲は日本国の国技と言われるほどの誇りを持っています。それだけに力士は大きな責任感と誇りを持って日夜稽古に励んでいるのです。力士は、10代から入門して激しい稽古に明け暮れ番付の上位を目指しています。相撲は強力な体力を必要とするスポーツですが、体力は年齢とともに衰えていきます。また、力士は一般人に比べて大きな体格をしているために心臓への負担も多く、歳を重ねることで病気のリスクも高くなってきます。

力士自身が暴行や不祥事件を起こした場合を除けば、そのほとんどが体力や気力の限界を引退理由にしているようです。力士になったすべての人が幕内上位になれるわけではなく、ましてや横綱、大関になれる人はほんの僅かです。毎日の鍛錬で番付上位になっても病気や怪我で下位に転落するということもあるのです。病気や怪我で落ちてしまうと体力的に相撲を取る気にもなれず引退を決意する人もいるようです。

力士は10代から激しい稽古を積み重ねていますが、早く入門していくら稽古をしても十両、幕内に上がれないときや、怪我や病気に悩まされていた人は、20代前半でも引退する人がおり、関取衆では30代で引退する人が多いようです。40歳近くまで相撲を取る人も稀にはいますが、それもごく一部です。引退すると部屋の親方になって後輩を育てたり、協会の仕事などをこなして将来の夢を若い人に託しています。完全に大相撲から離れて自分の人生設計を立てて敢然と将来に向かって挑戦している人もいます。