相撲界 横綱を目指す世界

取り組み

相撲界に入門した力士が最終的に目指すのは、最高位の地位となる横綱です。幕下付け出しでデビューする力士は例外で、多くの人は中学を卒業した段階で相撲部屋に入ります。新弟子検査に合格して正式に入門すると、その後には番付に四股名が刻まれることになります。

最初は序の口という地位で、番付に掲載される名前は米粒ほどの大きさです。まだ関取と呼べる地位ではなく、上位力士の付け人をするなどして、修行を積み重ねて基礎体力を養うことで成長していきます。過去の名力士についても、最初は序の口の地位から始まり、各段の優勝を重ねて地位を高めていました。

部屋頭の力士に横綱がいる場合には、入門したばかりの力士にとっては心強い存在になります。部屋頭の指導を受けて、厳しい稽古で素質を開花させた例も少なくありません。当然ながら、稽古の厳しさは想像を絶するものですから、途中でやめてしまう力士も少なくない状況です。困難な中でも挫折することがなければ、強い精神力が身に付きます。

過去の横綱の例では、千代の富士の場合には華奢な体でしたが、後には陸上アスリートのような肉体を保持するようになりました。貴乃花と曙は共に昭和63年初土俵で、入門当時から切磋琢磨して最高位の地位に昇進しています。